「アナタ、煙草吸われるの?」
と、隣の席に座った女性(年は50くらい)に問いをかけられて、
自分がその「アナタ」だって気付くのに時間がかかったんです。
だって、口に今まさにハンバーガーを咥えんとしていたのだから。
あーん、つってね。
だからかな、首をちょっと横に振ってから
「いえ、吸わないですね」
と答えたのは。
動作の前に、言葉にしたかったなとか、後になって思ったけれど。
その後、店員さんに声をかけ、少し離れたテーブルに移動した後、
煙草を吸われていた。
吸わない人の真横じゃ失礼だものね、と。
なんだか、少し感動してしまった。
旦那さんと2人で、ビールとハンバーガーを頬張っているその姿を流し見ながら。
先に食べ終わって本を読み始めていた私に向かって、
ほんの少し笑って出ていったようにも思えたのは、きっと勝手に美化されてしまったからなんだろうけれど。
それでもなんだかとっても得した時間だったように想う。
炭酸は苦手だけれど、辛口のジンジャーエールを頼んで、良かった。