メモ170
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パレード


観てきました。公開初日でした。
原作本の評価同様、結末にちょっと疑問は残りましたが、概ねおもしろかったです。
行定勲 監督、吉田修一原作。

観ながら最初思っていました。
吉田修一って、何を読んだことがあっただろうか。
「パーク・ライフ」、ぐらいかもしれない。
それでもなんだかいくつかあるような気がしていたのは、映像化作品が思いのほか多かったから。
「7月24日通り」、「春、バーニーズで」を観たことがあったから。
彼の作品の何か、読んでいない作品を、今度読んでみよう。


舞台は、東京のどこかでルームシェアをする男女4人を中心とした群像劇。
この、それぞれの役者がぱらぱらと登場し、会話を繰り返す感が、行定勲らしいな、と思いました。
「きょうのできごと a day on the planet」のことを、思い出していたからだと思う。


私の知っているあの人は、
この人が知っているあの人とは、違う。

群像劇を描いていく際で出されていくものの中で、そこは重要な役割を担っていくと思う。
例えば、日々私の隣で仕事をしているあの人は、私の中では同僚でしかない。
けれど彼の恋人からすれば、大事な人であって、私の知っている彼ではない。
だからこそ、人と人はご飯を食べて、話をして、イメージを擦り合せていこうとする。
でも、どんなに知ろうとしても、自分と彼の恋人から見た彼は、やっぱり違う人なのだ。
確かにそう思う。確かにそうでしょう。

藤原竜也が、香里奈に対して、
「(自分の知っているあいつと、みんなが知っているあいつは違うことは)当たり前だ」
と、あっさりと答えるシーンがある。
確かにそう思う。確かにそうでしょう。
だから、おもしろいんだろうなぁ。そう、思いました。



群像劇らしい、それぞれの役者たちによる会話も、するすると流れていくテンポでよかったです。
一番よかったのは、小出恵介と貫地谷しほりが定食屋で昼ご飯を食べている時の会話。
どんな会話だったかは、観た方と話がしたいな。
人が、人の気持ちが高揚している時って、ついこんな会話になってしまうかもしれない。
ついこんなことを口走ってしまうかもしれない。必至に隠そうと思いつつも。
そんな所を描いていて、いいなと。


主演5人それぞれとても魅力的だったのだけれど、
前半に登場し、私の中で強烈なインパクトを与えていったのは、中村ゆりさん。
あれは、ずるい。ずるいです。
こここそ、この映画を観た方と、話がしたいな。
あれは、ずるいです。


まだまだ公開初日を迎えたばかり。ベネチア国際映画祭で賞を取ったらしいですね。
東京で言えばシネクイント、バルト9などで上映中。
そこまで上映館は多くありませんが、もし興味が湧いた方は、是非。
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by arittakewinds | 2010-02-21 11:12 | memo
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