あめにふられて。
雨なんて、降らなきゃいいのに。
そう思ったことはないだろうか。
私はたまに思う。カサを差していることを忘れ、木にひっかかり転んだときなど特に、だ。




昨日今日とシトシトサラサラと雨が降っていて、非常に「なんだかなぁ」といった気分になった。
この「なんだかなぁ」、言ってしまえば「なんでだろう」の芸人をこの時期に思い出し、「武勇伝」を謳う芸人の行く末を案ずる時。そんな時に感じるものに似てはいないだろうか。

この「なんだかなぁ」に同感を示している人物がいるとありがたい。
でも、だからといって「うんわかる。じゃあ付き合おう!」なんて言ってくる人はちょっと遠慮しておく。何かの勧誘か?



「なんだかなぁ」

なぜこう思うか。それはこの絶妙な「微妙」さ加減に起因する。
カサを差すほどでもなく、しかしトレードマーク的メガネを濡らし、ほどよく視界悪化を促す。ほんと、あーあって感じ。




雨が降るのなら、いっそのこと降らないかドシャブリの二択にしてもらいたい。


例えば、トレンディードラマの一場面。


主人公が、初めはつっけんどんで生意気だと思っていた派遣社員のヒロインに、思い切って告白する場面だ。
ヒロインもそれまでは「なんてお高く留まったやつなの」と敵視していたが、泣いているときに差し出してくれたあの手、温もりが忘れられない。彼らはすでに両想いだ。


晴れた空の下。主人公は愛の告白をする。さわやかなワンシーン。
見ているこっちもさわやかな気持ちになるくらいの台詞だ。俺もあんなに堂々と告白ができたら、私もあんな好青年に告白されたら。テレビに向かう老若男女は思うだろう。現実はそう甘くない。


また、外はドシャブリの雨。
カサも差さずヒロインを探し奔走する主人公。必死なその顔に視聴者はまず釘付けだ。そして公園に一人佇むヒロインをみつける。こちらも同じくびしょ濡れ。男性視聴者はここでドキっとする。
ここでの告白はなんと劇的なことか。お互い涙を流そうと汗をかこうと、唾が飛んでしまっても気づかない。あぁ、レイニーブルー。



もしそれが昨日今日の天気だったら。
シトサラ雨だったら。



名前を呼ぶ声がする。ハッと振り返るともちろん彼だ。
さあ、アナタの気持ちを教えてよ。私はもう、決まっているんだから。

カメラが足元から段々と上に上がってくる。
ほどよく服は湿っている。まだ、まだだ。
雨はシトシトサラサラ降っている。


ここで、真剣な主人公の顔の登場だ。



走ってきたからか、息が荒い。



彼はメガネをかけている。



メガネに水滴がついて、目が見えない。



「俺、お前のこと・・・」



メガネからこぼれた水滴があたかも鼻水のよう。





あーあ、なんだかなぁ。




ふられるのは、目に見えている。
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by arittakewinds | 2006-05-08 19:43 | days
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